同時アクセスのボトルネック「ネットワーク(回線)」対策の話(VPS・レンサバ)
ネットワーク(回線)のボトルネックをどうするか?
CPUとメモリ、コネクション数などの対策は簡単。
一番やっかいなのは回線だと思います。
レンサバ、VPSでの解決策を語りたい。
1、レンサバ・VPSの回線問題
100Mbps共有回線とかいう自宅回線以下が普通。
回線だけは制限しないとレンサバ会社はやっていけない。
どうしても制限がきつくなってしまいます。
同時に100Mbps=約12MBしか送信できないので、同時アクセスにとても弱い。
こんな回線だといくらサーバーのスペックが良くても意味が無い。
同時アクセス対策を考えるなら回線の改善が必須です。
2、ロードバランサは意味が無い
ロードバランサに回線が集中してしまう。
ロードバランサの種類により分散先のサーバーから直にクライアントに返すこともできますが、
回線のためだけにやるのはどうかと思う。
一般的にはロードバランサがまとめてクライアントに返すことになります。
100Mbps共有回線というのは変わらず、その他負荷だけ分散しても同時アクセス的には無駄。
最終的なボトルネックは必ず回線になります。
3、CDNが回線ボトルネック対策としては最強
今はCDNの時代。これで全てが解決する。
画像だけでもCDNから配信するようにすれば、回線問題はほぼ解決する。
文字とかだけで同時に12MBも流すというのはよっぽどです。
CDNがあれば回線問題を気にせずサーバーのスペック増強ができる。
もちろんお金はかかる。
さくらのウェブアクセラレータなら「5円/1GiB」です。
1日10GiBで50円=月間1500円なのでそう安くはない。
最強ではあるのですが、同時アクセス対策としては無駄が多い。
4、GSLBという回線増強策
振り分け先のサーバーの数だけ回線を増強できる。
IPアドレスにてランダムでサーバーを振り分けるので、
振り分け先から個別にクライアントに返すことになります。
1台あたり100Mbpsなので、2台なら計200Mbps。
いくらでも簡単に増やせるのが強い。
お金もそうかからず、さくらクラウドのGSLBなら月額550円です。
同時に冗長化・負荷分散もできるのも良い。
振り分け先としてVPSメモリ1Gプランをたくさん用意すればコスパが良い。
GSLBはVPSやクラウド限定になりますが、バランスが良い対策です。
5、よってレンサバはダメ
レンサバの回線はプランを上げてもパワーアップしないと考える。
マネージドサーバーなんかは上がるところもありますが、
普通のレンサバの上位プランでは変わらないと思います。
変わるならメッチャアピールするはず。
だから、レンサバの月額1万円のプランとか個人的には無駄としか思えない。
そのCPUとメモリ、同時アクセス的には意味がない。
重たい処理をガンガンやる人しか生かせないだろう。
CDNを使うのなら別だけども。
6、まとめ
VPSでGSLBが一番良いと思う。
CDNはやっぱり高い。自分のサイト全部やったら月額1万円はする。
そのお金をVPSの増強に充てる方が良い。
ただ、CSSとか軽いファイルだけCDNで配信するのはありです。
こんな感じで同時アクセスの回線ボトルネック対策は考えたい。