レンタルサーバーの比較記事のおかしい点と見るべき点の話
レンサバの比較記事はなぁ…
アフィリエイトが盛んなジャンルなので比較記事は多い。
ただ、ほぼほぼ意味がない比較ばかりなので注意です。
おかしい点や見るべきポイントなどを語りたい。
1、Apache Benchの結果での比較
秒間の処理数はサーバーの距離(レイテンシ)で大きく変わる。
「数値が良い=サーバーが近い」と考えてもいい。
自宅から各レンサバへのApache Bench結果とか何の参考にもなりません。
「それ、あなたの家からのデータですよね?」となる。
この手のベンチでレンサバを比較するのはかなり難しいです。
全国10か所くらいから測定するなら参考にはなるだろう。
2、Google PageSpeed Insightsでの比較
点数での比較はほぼ無意味。
こちらもサーバーの場所で点数が変わります。
比較するなら「First Contentful Paint」や「Largest Contentful Paint」にしたい。
サーバー側の処理時間に限定すべきです。
そして、全く同じ設定にしないと比較にならない。
レンサバ各社により様々な高速化施策をしているので、
gzipやキャッシュなどの条件を揃えないと比較はできません。
デフォルトで有効になっているところもあれば、
あとから有効化しないと高速にならないところもある。
そのあたりをちゃんと記載していない比較記事は信用になりません。
3、サーバースペックでの比較
メモリやコア数での比較はあまり意味が無い。
CPUが128コアあるけど、そのうち使えるのは何個か?
ここはレンサバによって違い、ほぼブラックボックスです。
エックスサーバーは「リソース保証6コア」と書いてありますが、
全員が6コアも同時に使えるはずもない。
実際のところ、コア数よりもCPUの種類の方が大事。
比較するならCPUの種類&シングルコア性能が良いだろう。
2023年1月に借りた下記サーバーで比較してみる。
<さくらVPS(石狩)> Intel(R) Xeon(R) Gold 6212U CPU @ 2.40GHz <さくらVPS(東京)> Intel Core Processor (Broadwell) @ 2.20GHz <エックスサーバー> AMD EPYC 7543 32-Core Processor @ 2.80GHz
エックスサーバーの方が間違いなく速いです。
このCPUはメッチャいいやつです。
サーバー能力で比較する場合はここに注目してください。
さくらVPS、全部同じスペックと公式に言いながら東京はしょぼいような…
(複数台借りましたが、拠点ごとにスペックは同じだった)
まとめ
ベンチ的な比較ではなく、パーツの性能で比較したい。
個人的にはCPUの処理性能が一番大事。
次にSSDの処理能力です(DBの処理速度等に関わる)。
これもあり、エックスサーバーで重たいDBを使うのは良い。
さくらVPSはどうしても弱い。
単発の性能はパーツの差になりますが、
同時アクセス耐性はレンサバ各社の制限によって違います。
いくらCPUの性能が良くても、制限が厳しければ意味がない。
回線の強さも実際に過負荷にならないとわからないものです。
ここは本当にブラックボックスなので、個人的に実績があるエックスサーバーは信頼できます。
ただ、共有ユーザーの影響を受けやすいので遅い時は遅い、と。。
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難しい。レンサバ比較は難しい。
CPUやSSDの差を見て、その通りの差が出るか全国各地からベンチして、
怒られるの覚悟でDoS攻撃したり重たいファイルをダウンロードしたり、、と。
是非、こんな視点で比較記事を見てみてください。
もちろんレンサバのスペックも随時更新されるので、
今自分が契約して調べるのが一番です。